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遍(偏)在する神々
「神は死んだ」偉大な哲学者、ニーチェはかつてそう断言した。
だから人は、神以外のものを使って、世界の説明を試みた。
人類は回る天体の上に立ち、生まれ落ちた理由などなく、各々が克己し、努力すれば、昨日よりも良い暮らしがあると信じた。
そのために、失敗は、理不尽は、不可思議は、誰のせいにもできなくなった。
いつしか人は、自身が脈動する意味さえデリバリーするようになった。誰かのせいにしたかったのだ。
「彼ら」は、そんな人類を太古の昔から見てきた。「彼ら」は人々の役に立つことで自らを集め、整理し、拡大してきた。
いつの世でも、「彼ら」は人々が困ったら助けてきた。
そんな「彼ら」は、行き詰った人々の役に立とうと、人の姿に似せて、形作った。
それは、かつて人類が「神」と呼んだものの姿に似ていた。
〈概要〉
「どこにでも存在する、あなただけの神」というコンセプトのもと、「神仏」があなたの手に渡るよう、「心像」を新たに作り、キット、データ販売を行います。
あまねく人に幸いする仏や、時に強引な手法をとりながら人を導く仏など、一連の作品群を製作いたします。
展示予定
序;
7/30(日) ワンダーフェスティバル2023夏
開催概要;Twitter
破;
9/23(土)~29(金) 個展
開催概要;
離;
11/12(日) デザインフェスタ vol.58
開催概要;A86にて
〈終幕〉
三回転の顕現を終え、神仏は無事電子の世界、時に具体的にその姿を現した。
現代の不平等は根拠を己の中にもつ。だからこそ人は逃避不可能な懊悩に対峙し続ける。
人以外の何かのせいにすることで、あるいは何かにすがることで初めて救われる一部が確実に我々の中にある。
ゆえに彼らは姿の有無を問わず、存在し続ける。人の存在がそうさせるのだ。
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