育ちたがる金属Vol,9

「無貌ー2

 

​甲高い音が聞こえた。どこかで私を呼ぶような。
 

 

「無貌」は自分の中から湧き上がるものを抑えられず

あたりを壊しながら歩いていた。

​ただ許せず、ただ泣きながら

ふと、自分と同じような音が聞こえることに気が付いた。

「なんだろう、遠くからよぶこれは」

「わからないけど、自分を守らなくちゃ」

破壊した瓦礫を組み合わせて「盾」を造る。

余ったものと自分の一部を混ぜて「分身」を造った。

​自分を守るものを手に入れて、来るものに備えた。


 

 

「もう怖いことは嫌だから」
 

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