宙を想像でひとしきり遊んだ万象は、 より変化を求めて、地表近くに降りていこうと決めた。
突風が砂を巻き上げる。 鉱物のかけらたちがぶつかり、うずまき、ねじきれる。
息を奪うかに思えたが、一転、肩に手を伸べるような 気まぐれさをうらやましく思った。
そのような風に身を震わせながら、 地表風を縫うように駆けてみたいと思った。